イオン導入と超音波の違い

一言で「美顔器」と言っても、「イオン導入」「超音波」「スチーム」「レーザー」など、様々な方式の美顔器が存在します。

ここでは、効果の高さから、現在もっとも人気があり主流となっている「イオン導入美顔器」と「超音波導入美顔器」の違いを解説していきたいと思います。

イオン導入とは?

マイナスイオン同士が反発する力を利用して、肌の最深部に美容成分を浸透させる導入方法です。

美容液をイオン化して分子レベルで肌に浸透させるので、効果はとても高いのですが、超音波導入に比べ、文字通り「ケタ違い」の浸透力があるので、使い方を誤るとトラブルの原因にもなってしまいます。

得られる主な効果としては、メラニン色素の生成を抑えることでの美白効果、シミの除去や予防、抗酸化作用によるアンチエイジングなどが上げられます。

気をつけなくてはならない点として、イオン導入は浸透させる美容液の成分がとても重要です。

汚れはもちろんですが、香料や保存料、界面活性剤や、水に溶けにくい脂溶性ビタミンなどが配合されたもの、さらに、ヒアルロン酸やコラーゲンの様に分子量が高分子のものは浸透させる事が出来ません。
このように、利用できる美容液の条件が厳しいのもイオン導入の一つ特徴です。

多くのイオン導入美顔器は、主にビタミンC誘導体を利用しており、肌の最深部にビタミンCを浸透させることで、美白効果、アンチエイジングを実現しています。

*「ビタミンC誘導体」と化粧品に表記するには、多くのお金と時間をかけて厚生労働省の審査にパスしなければなりません。
そのため中身の成分は全く変わらなくても「ビタミンC誘導体」と表記されていない化粧品も多く存在しています。

また、多くのイオン導入美顔器は、イオン導入とは逆にイオン導出によるクレンジングモードが用意さています。

イオン導出とは?

イオン導入とは逆に美顔器本体にプラスイオンを発生させ、マイナスイオンである肌に浸透させた美容成分を引き出すクレンジング方法です。
名称は、「イオン導出モード」や「イオンクレンジングモード」など、各メーカーにより異なりますが、これらは全て同様の仕組みによるものです。

超音波とは?

一秒間に100万回以上と大変細かな振動を肌に伝えることで、肌の細胞に隙間を作り、その空洞化した組織に美容成分を浸透させる導入方式です(これをキャビテーション効果と言います )。

イオン導入に比べ浸透力が弱いので、普段利用している美容液をそのまま使えるのも超音波導入の特徴です。
しかし、超音波は水を介してでしか肌に伝わらない性質があるので、付属品以外のものを利用する際は、水溶性のものをたっぷりと使うことが重要です。

超音波を利用する際の注意点として、イオン導入に比べて肌への負担が大きいので、頻繁に利用すると肌が疲労してしまい逆効果となってしまいます。 (イオン導入は毎日利用することが可能)
超音波の周波数にもよりますが(数値が高いほど肌への負担は軽減されます)、3日に一度のペースでの利用をお勧めします。

よく、イオン導入と超音波を同列に解説されているサイトを見かけますが、得られる効果と目的は全く別物と考えて差し支えありません。

超音波を利用する1番のメリットは、美容成分の浸透ではなく、汚れの除去と肌細胞の活性化によるリフトアップ効果にあります。

超音波振動を肌に与えることで、上記したキャビテーション効果を発生させ、通常では落としきれない角質層の汚れを剥離することができます。
さらに、超音波振動で筋肉を刺激することで、新陳代謝が活発となり、内部の温熱効果と合わせ皮下脂肪が燃焼。
また、ハンドマッサージでは出来ない、細胞を活性化するマッサージ効果により毛穴の引き締めやリフトアップを実現します。

つまり、イオン導入と超音波の違いを簡潔にまとめると。

イオン導入、超音波比較表

イオン導入 超音波
仕組み 電気的に美容成分を浸透 物理的に隙間を作り美容成分を浸透
浸透力 高い 低い(イオン導入に比べ)
化粧水の条件 厳しい。水溶性で無添加、低分子 緩い。原則、水溶性であればOK
主な効果 美白効果、保湿、アンチエイジング リフトアップ、毛穴ケア、脂肪燃焼
肌への負担 軽い(毎日使用可) 重い(3日に一度程度)
クレンジング方法 イオン導出による電気的な汚れの引き出し キャビテーションによる、物理的な汚れの剥離

つまり、イオン導入美顔器と超音波美顔器は、得られる効果もそれを実行する手段も全く違うということです。
美顔器を選ぶ際は、現在主流となっている「イオン導入 +超音波美顔器」を選ぶのが良いでしょう。